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zoom RSS 君の名は。とシン・ゴジラ

<<   作成日時 : 2016/10/22 15:01   >>

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ようやくまとまった時間がとれ、2本まとめて見てきました。

どちらかというと「君の名は。」の方が、ぼく自身がアニメに明るくないこともあり、難解ではないかと思って挑んだのですが、時間軸のズレが複層的になっている以外は意外にシンプルな物語で、好感をもって見れました。非常にリアルに描かれた戸が閉まるシーンが幾度も出てきたりするところは、本作のテーマである「結び」「つながる」ということが時々断たれているサブリミラル効果っぽい表現もあり、あとからじわーっとくる感じですね。

特に気になったのは、民俗学的なテーマも持っていること、家族がそれぞれの事情を抱えていることなどが、これもまたサブリミラル的に出てきて、本作の世界観を広げるのに効果的だと思いました。絵に対するこだわりは、ジプリ以上かもしれませんね。進化してるというか。。。

大御所系の方からは批判?も出ていますが、そう批判したい意味もよくわかりました。作品としてはシンプルなので、どうかなーと思うのかもしれませんね。複層的な筋書きについては、もっとややこしい映画を見てきたので、わりにシンプルに見れたんですね。本作の主な観客は、そうした映画をあまり見ていない層が多いのではないでしょうか。この辺りの手ダレ感が、好き嫌いの分かれ目かもしれません。

ぼくとしては、やはり現代日本が抱えるテッパンネタである災害、喪失、閉そく感などが挿入されていて、ヒット作としての飽くなき追究には勉強させられました。ぼく自身は作品を書くとき「今」という問題に対して、じっと観察して放っておく悪いクセがあるのですが、そろそろ治してもいいかなと思わされました。もう遅いかもしれないけど。

どちらにしても本作はシンプルな物語に時間軸のズレという複層構造、世界観の広がり、緻密なカット、ジョークが随所に入れられていて、傑作なのは間違いないと思いました。ぼくは作風として「日本の今」と「時間のズレ」などのSF的なところは苦手なので、ははーっと感心しきりでしたね。


対してシン・ゴジラですが、こちらは専門とするノンフィクションに近いフィクションものであることもあり、苦手なアニメ作品よりは親しみをもって見れました。

シン・ゴジラの映像は見ていたので、やはり造形としてはキチンとしていなくて、形があってないようなゴジラはさすが庵野スタイル。この曖昧模糊とした感じがまたモヤモヤしていいですね。セリフも早いと聞いていたのですが、心の準備をして行ったので、なんとかついていけました。昔の日本映画の方がアフレコの方が聞き取りにくくないですか?(笑)

帰国子女的な役柄の女優さんに対する批判(英語のイントネーションが母語に聞こえない)もありましたが、違和感のうえに違和感があることで成り立っている映画なので、ぼくは特に気になりませんでした。「春と修羅」の暗示とか、その方面の謎かけの方が深く感じるタチなので、こちらの方が「君の名は。」よりは映画として深く考えさせられました。

こちらはちょっとわからない個所がかなりあったので、パンフを買ってざっと読んだのですが、かなりノンフィクションとして取り組んだフィクションという印象はそのまま当たっていて、まあとにかく「本格的なゴジラ」でしたね。

上記にあるように現代日本の「自然災害」というキーワードもバッチリはまってますし、各々の人物像はそう深く描いていないのですが、数々の謎かけがそれを補っていて想像をかきたてられ、それが世界観の不思議な広がりにつながり、見ていられる。官僚ギャグも効いていました。落語のようにクスッという感じですね。

とまあ、ただの感想文になってしまいましたが、今年の邦画は当たり年ですね。上映に間に合ってよかったです。ノンフィクションもいろいろと学ぶところが多いと思いますので、とても刺激になりました。




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